そんな午後

子供の参観日、半休取って半日仕事にしようかなと思っていたけど、終日休にして毎年恒例の検診に行くことにした。半日ずつバラバラと休むより思い切ってまとめて休んでしまったほうが、会社に迷惑かからないかな……と。

参観が終わって、検診に向かうまで2時間ほど空き時間が出来たので、そのままどこかでお昼を食べながら時間を潰そうとコーヒーショップに入った。

何も考えず無心でパスタセットを頬張ると、自分がものすごくお腹が減っていたことに驚いた。こんなにたくさん食べたのは久しぶりだった。家だと自分の食事はもっぱら子供が残したもので、満腹なような物足りないような、なんだかよくわからない状態のまま「ごちそうさま」としていたから、最近まともに食べていなかったかもなぁと思い直す。

チェーン店のパスタに、店員のお姉さんの真心がこもっているかはわからない。どの店舗でも同じ味で提供できるようにマニュアルがあるに違いないし、誰が食べてもマズくないような「ほどほどの美味しさ」なのだろうと思う。だけど、自分で用意しなくていい食事は美味しい。栄養バランスなど気にせず自分の嗜好だけで選んだ食事は尚美味しく感じる。ここ最近で1番美味しいものを食べた気がした。

梅雨明けのニュースを聞いたばかりなのに、もう外はジリジリと焦げるような暑さだ。涼しい店内で、日常の慌ただしさや締め切りが迫る仕事のことも忘れて、マグカップに満たされたコーヒーを眺めていると

「この2時間という自由を金で買ったな……」

そう思わせられた。